
何にもしないで生きていらんねぇ | MONOmonologue
僕は最近よく目にする「反貧困」というスローガンを支持しない。僕は世間に流布される勝ち組だけが幸福で負け組はひとり残らず不幸だという迷信を信じない。でっちあげられた貧困への恐怖は、人々を必要以上に働かせ、必要以上に消費させるだけだ。最低限の生活の中に幸福を求めようとする者がことごとく『蟹工船』のような過酷な環境に追いやられるわけではない。それは今も昔も変わらないと思う。貧乏人が増えて困るのは、そのために税収が減る支配する側の人間だ。「反貧困」は支配者にとってこそ、都合のよい言葉なのだ。僕たちは貧困を手放すべきではない。