“ しかし、ワタシの慎ましい貪欲さは、「そこにどんな音楽が流れるのか?」にあります。ここでいう音楽とは、音産が流通させる商品の事であると同時に、人類の本質的属性である、抽象化の力、我々を生かし、祓い、救い、滅ぼす、総ての力を秘めた希望そのものを意味します。新しい音楽でも良い、古い音楽でも良い。どちらでも良いのです。「アニモンティーヌ」を、ワタシは、矯正歯科の待合室で聴き、ちょっと良いな。と思いました。そして、さきほどの、実現されないブラックユーモアの中で、これはかなり良いな。と思った訳です。ナチスドイツはワグナーを悪用し、オウムはヨガを悪用したと巷は言います。しかしワタシの解釈では、彼等は悪用したのではない、善用出来なかったのであります。何故か?ピュアだったからに他なりません。ピュアはパワーではない、ピュアはプアーの変形、などと言えば、幼児語めいたヘタクソなライミングになってしまう。しかし、昔日は象牙海岸と呼ばれた美しい沿岸と、我が国の精神的風土のひとつとも言えるリアス式海岸で、同時に悲劇が起こっている。この事実に拮抗出来る力があるとすれば、それはピュアではないし、アンチピュアでもない。この好機にゲットできるかもしれない、新しいイマジネーションに他なりません。愛こそはすべて。ごきげんよう。”
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