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- Business Media 誠: 作品内容が変わることはない——宮崎駿氏らが語る、大震災と新作『コクリコ坂から』 (1/6)
——先ほどのお話の中で、「今まで自分たちが作ってきたファンタジーを作る時期ではない」とあったのですが、それはどういった思いからなのでしょうか。
宮崎駿 ファンタジーがあまりにもたくさん作られて、ゲーム化してしまったからですね。ですから、「ゲームの中に我々がまたゲームを作る必要がなかろう」という思いになっていた、ということだと思います。
ゲームというのはさまざまなゲームがあるのでしょうが、文章で書かれたゲームもいっぱいあるわけです。それは『ホビットの冒険』というJ・R・R・トールキンの名作があるのですが、それは至るところから引っ張り出されて、ゲーム化された結果、原作がすっかり食い尽くされてしまいました。でも、面白いことに『西遊記』は食い尽くされているはずなのに、食い尽くされていない力を持っているのが不思議だなと思います。かといって、『西遊記』をやるわけにはいかないので、「何を作ろうか?」ということで、考えてきたわけです。
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