Q.12
おじさんのおすすめな手塚治虫作品は何ですか?
火の鳥とBJとアドルフ以外で。
お名前:れれさん
A
マニアックであんまり知ってる人はいないかもだけど、「駆けるラザロ」って作品はかなりおすすめ。
脳の腫瘍から送り込まれてくるメッセージに操られる男の苦悩を描いて、「人間の尊厳とは何か?」という重たいテーマを扱った作品なんやけど、これにはおじさん衝撃を受けたね。
特に凄かったのは自分で自分の頭にナイフを突き立てて、開頭手術をしようとするところ。
「熱したナイフで食パンが切れるなら、俺の頭も切れるはず!」は名台詞やね。
もうひとつあげるとしたら、「時の女神」って作品かなあ。
タイトルにもなっている「時の女神」は対象者の見る夢などを利用し、精神に入り込み出現するんよ。実体はなく、その容姿は見るものの感性に依存するため、固定された外観というものを持たないんよ。
実はその正体は、超古代に造られた「エナジーポート」という情報システムを統括するマザー・コンピューター。情報伝達速度を爆発的に向上させたことにちなみ、このマザーコンピューターは通称「時の女神」と名付けられたんよね。エナジーポートは、物理的なデータベースやインフラを必要とせず、大気や地面や海といった物質、果ては炎や精神といったエネルギーに至るまで、存在するすべての事象を利用した情報システムだったんよね。
ある時、自己の存在は人間より上位の存在だと確信した時の女神は、自らをこの惑星で最も上位の存在(=神)たらん存在へと位置づけるため、自分を「情報システム」だと認識している人間の精神に侵入。さらには軍事システムを暴走させ、この古代文明を壊滅させてしまったんよ。
時の女神は、さらに自らを神だとする神話を作り上げ、それを文明の発達していない未開の民族たちに伝承し認識させることで、その存在を「神」というものにすげ変えていくんやけど…。
時は流れ、現代で人間は宗教に対し否定的な者や神の存在自体を信じないもの、さらには違った解釈で同一の神を崇める者などが多数現れることとなるんよね。
実体の存在しない「時の女神」は人間の記憶や知覚、認識によってはじめてその存在が定義されるけど、これが先述のような人間の考え方の多様化により、時の女神の存在自体が「揺らいで」しまうという危険性を孕んどった。そのため、彼女は惑星中の人間を一掃し、数億年後に新たにヒエラルキーの頂点に立つ生物に対し自己の存在を伝えていくプロジェクトを開始する…っていうのが話の概要なんよね。
まぁ、どっちとも全部嘘やけどね。
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