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- ものぐさ将棋観戦ブログ - 「新潮」対談「人間の理を越えて 朝吹真理子+羽生善治」雑感
千日手と永遠について朝吹が語り出すが、羽生はそういう永遠を直視しすぎると絶望するので、あまり直面しないようにしていると答える。これは、羽生が吉増
剛造との対談でも熱烈に語っていた狂気の問題とも関連していて、羽生としては将棋を指しながら本来人間が目にしてはいけないものを垣間見てしまう切実な恐
怖体験があるために、そのようないい方になるのかもしれない。我々一般人は、プロ棋士が将棋を通じて永遠を感じ取って狂気とギリギリの世界を彷徨うことに
ロマンを感じてしまうが、当事者としてはそれこそ一度落ち込んだら戻って来れない世界なので、それどころではないのかもしれない。
羽生が現代将棋における自由を語っている部分。
現代将棋ではある種のセオリーとか形から逃れるのは相当難しいですね。そうではない場所こそが将棋の最先端なんですが、どっぷりセオリーや制約につかった上でないと、最先端の一番自由のある場所に居られないというところがあります。これは、将棋の話ではなく、そのまま人間が生きることの意味を語っていないだろうか。”
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