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- asahi.com(朝日新聞社):求む、ブラジャー革命 - 川上未映子 おめかしの引力- ファッション&スタイル
猛暑のブラジャーは苦しい。もちろん下着の楽しみや、形の維持のために好んでつける女子もおられようが、つけずに生活したいときもある。ちょっとコ ンビニへ、ってなときにちっと舌打ちしてブラジャーを装着せねばならぬ忌々(いまいま)しさ。何かに遠慮している感じ。自己規制の可能性もさることなが ら、やっぱり何かに気を遣(つか)ってる。誰に?世間に。世間て?男性?そんなもん見てないよ!とおっしゃる男性もおられるだろうが、そこに乳首が浮かん であれば、やっぱり見る人も多いだろう。
どうすれば諸外国のように全方位に「乳首耐性」がつくのだろう。隗(かい)より始めよってことで、まずわたしが透け透けの状態で堂々と講演とかサイン会 とかするべきだろうか。しかし「あの作家頭おかしいね」で終わりな予感も。何より人が去ってゆく。問題はこんな懸念が生まれることじたいであって、なんで こんなところでつまずいているのか、謎である。
象徴としてのブラジャーではなく、実存としてのブラジャーの気まぐれ撤廃を求むる気持ち。
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