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"当時、どこにどう、どのくらいのカネが使われたのか、ぼくにはわかりません。 が、「広告批評」という雑誌を出しているぼくらにとって、いちばんくやしかったのは、電事連や政府 の出す原発推進の広告に対して、それ..."

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“当時、どこにどう、どのくらいのカネが使われたのか、ぼくにはわかりません。
が、「広告批評」という雑誌を出しているぼくらにとって、いちばんくやしかったのは、電事連や政府
の出す原発推進の広告に対して、それに対抗する意見広告が出せなかったことです。
そんな簡単に、何千万円なんて広告費を出せるはずがない。みんなからカンパを集めたって、そんな急には集まらないし、仮にカネを集めて出せたとしても、推進派の人たちはすぐにそれの何倍の量の広告を出して、反原発の声をつぶしにかかるに違いありません。
つまりは、ここでも、カネカネカネなんですね。

絶望的です。でも、これを乗り越えられるはずの方法が、ないわけではありません。
「反論権」です。
一方的な意見広告で迷惑を受けた人は、
その広告と同じスペース(テレビならタイム)での反論広告を無料で出せる
という制度です。
以前からアメリカでは、反論広告が実現した例がいくつもあります。
が、日本では、いろいろ問題があって、ほとんどうやむや状態になってきました。
でも、これをもう一度考え直すのが、いまは大切なときかもしれないと思います。”

- 天野祐吉のあんころじい - 反論権をもう一度

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