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"東京はとにかく人がたくさんいる。建物もたくさんある。店もたくさん雑居ビルにごちゃごちゃと詰まっている。 私の地元はなんにもない。ジャスコ。ブクオフ。ツタヤ。でもそれだって歩いたら30分かかるからね。 半..."

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“東京はとにかく人がたくさんいる。建物もたくさんある。店もたくさん雑居ビルにごちゃごちゃと詰まっている。
私の地元はなんにもない。ジャスコ。ブクオフ。ツタヤ。でもそれだって歩いたら30分かかるからね。
半径何キロ以内で一番高い階数を持つのが、4階建てのうちの中学なんでしょう。

東京とか、なんでもありすぎてもはや行き詰まりを感じるじゃないですか。
私は東京で就職しようと思っているのですが、就職活動を通して「ああもうここは私の手のつける領域なんて、ないや」と何度も思ってしまった。高等ビジネス遊戯はもうたくさん。

だけど地元はほーんとなーんもなさすぎて、手のつけどころがありすぎる。
就職口はないけれど、仕事なんていくらでも作れそうだった。
地元のひとたちこそもっと起業すればいいのにと思った。そしてジャスコ徒歩30分最寄駅推定徒歩1時間半という環境だからこそもっとネットを使った仕事をつくって、ひろく商売をすればいいのに。
と勝手に思った。

でもきっとなんもしないんだろうなと思う。
たぶん思うに、受け身の土壌なので。

「俺がなんとかしたるぜ!」タイプのひとはたぶん東京に出てしまう。
そもそも「東京に出る」ハードルが高い。とりあえず周囲に反対される。ものすごい反対される。
だからその反対に耐えられる人じゃないと東京に出られないし、出てしまったらたぶん、そういうタイプの人はこっちに戻ってこれない。

なんだか地元が、緩やかにだめになっていっているような気がする。
現状維持な終わりなき日常を流されるままに生きる。

地元の東京信仰は半端じゃない。
私がいってる早稲田だって、東京には石を投げれば早稲田卒に当たるくらいいるけれど、向こうではものすごーーーいブランド。早稲田に受かったことを秘密にして、もひとつ受かってた立教に行ってることにしてたくらい。

東京はすごい。東京のものはすごい。六本木ヒルズや表参道やディズニーランドはすごい。
でも、『ああこういうのが仙台に来たらいいのにな』そんな受け身の思考回路。

東京に出たらなんとかなる、じゃない。
だって東京はまず、こわいところ。
人がたくさんいてみんなつめたくて歩くのがはやくて、こわいところ。東北生活18年間すりこまれた価値観。上京する前はそうでした。

でも今はどうでしょう、東京の娯楽は「人」にこそあると考えています。
ずれた東京観。


常日頃東京のひとたちは将来のキャリアパスだのビジョンだの持ちすぎ考えすぎ!!! と、思っていた。
でも地元に帰るとあまりにも考えてないひとが多くてびびる。
専門出て就職して、でも3か月でやめたり。親の紹介でなんとか就職して、でも何年もつきあった彼女に振られたために働く意味が見出せなくなって、やめたり。ふらっとでき婚しちゃって専業主婦になったものの、旦那が派遣切りにあったり。


東京と仙台は、新幹線で2時間の距離に過ぎないのに。


このままあの地元はあのままでいいんだろうか。
できて15~20年くらいの比較的新興住宅地にある私の家。
私と同年代が多いあの近所。今は小学生をほとんど見ない。どんどん年齢があがっていくあの場所。

でも雇用がない。ない。
そして特に女性は結婚出産などを経た者がもっとも価値がある。そしてみんな仕事やめちゃう。専業主婦。
女は生産より再生産。

受け身の姿勢。誰かどうにかしてくれないかな。東京はいいな。


ああなんだか考えるだに恐ろしい。
きっと地元の人たちがこの私の意見を聞いたらなに悲観的になってるのと笑うだろう。
他人事のように。

自分でも考えすぎな気はする。

だけどもう私にはどんどんゆっくりと沈んでいるようにしか見えない。”

- 帰省して感じた、「地方」について。|妄想法人誰得出版 (via rajendra)

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