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- ニュース - 動物 - 冬眠中のクマの驚くべき体内メカニズム - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
長期間に及ぶ“断食”を耐えぬくために、冬眠中のクマは代謝、すなわち食物をエネルギーに変える化学作用を低下させていることは以前から知られていた。
しかし、クマもほとんどの動物と同様に、代謝機能を落とすためには体温を下げる必要があると見られていた。動物は体温が10度下がるごとに代謝機能が半減するというのが通説である。
ところが今回の研究では従来の考えを覆す結果が示された。アラスカに生息するアメリカクロクマの冬眠中の平均体温は33度で、夏季の活動時と比べわずか5~6度低い程度にも関わらず、代謝を通常の4分の1にまで落とすことができるという。
測定の結果、1分間の心拍数が通常の55回から9回にまで低下。拍動の間隔は20秒に広がることもあった。代謝を落とすと、酸素を全身に送る心臓の働きも下げられるためだ。
「我々が同じ間隔で拍動をしたら、まず間違いなく気絶するだろう」と、研究共著者でアラスカ大学フェアバンクス校の動物生理学者オイビン・ティエン(Oivind Toien)氏は述べる。
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